写真にしかできない表現の追求!『光画』と新興写真 −モダニズムの日本ー
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2018年3月6日より、東京都写真美術館にて「『光画』と新興写真 −モダニズムの日本−」が開催中。
本展は1930年前後に盛り上がった写真の潮流「新興写真」や、「新興写真」の担い手となった写真家たち(野島康三、木村伊兵衛、中山岩太など)による写真同人誌「光画」に注目した写真展だ。
『光画』と『新興写真』。日本の写真文化のはじまり。
日本では一般的に「Photograph」を「写真」と訳すが、これは日本風の意訳であって直訳ではないのをご存知だろうか?
英語の「Photograph」の語源は「Pho-to(=光)」と「Graph(=描く)」の連結で、直訳すると「光画」。つまり「Photograph」は光で描かれた絵画であって、写真という言葉が示唆するような「真(実)を写す」と言う意味などどこにも含まれていないのである。もともと写真という言葉は「真=姿」を写すの意味で、絵画全般に用いられた言葉だったらしい。写真が日本に伝わってきた当初は印影、撮景などとも呼ばれていたそうだ。
おそらく現在の意味で「写真」という言葉が用いられるようになったのは1920年代の写真のモダニズムから、戦後の写真ブームや土門拳などによる写真のリアリズム以降。(国産カメラが発売されたのも戦後)カメラの大衆化と写真のリアリズムが今日おける「写真」の概念を形成したことは言うまでもないだろう。
なぜ「光画」ではなくて「写真」だったのか?
このシンプルな問いこそが、日本の写真文化の真髄に迫る唯一の入り口なのである。
「『光画』と新興写真 −モダニズムの日本−」はそんな日本の写真文化がスタートするまさに前夜の出来事。
海外の写真のモダニズムの影響を受け、日本の写真家が新たな地平へと向かったその軌跡、興味のある方は是非ご覧頂きたい。
また、雑誌「光画」に興味のある方は、こちらの「光画傑作集 (日本写真史の至宝)」も要チェックだ!雑誌「光画」に掲載された全口絵と主要なテキストが収録されている。
イベント情報
- 「光画と新興写真 −モダニズムの日本−」
- 会場:東京都写真美術館3F
- 会期:2018年3月6日(火)-5月6日(日)
- 休館日:毎週月曜日(ただし4月30日、5月1日は開館)
- 開館時間:10時-18時(入場は閉館時間の30分前まで)
- 入場料:一般700円、学生600円、中高生/65歳以上500円
- 主催:東京都 東京都写真美術館/読売新聞社/美術館連絡協議会
- 特別協賛:ライオン/大日本印刷/損保ジャパン日本興亜/日本テレビ放送網
- 公式サイト:https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-2964.html
- 展覧会カタログ:『光画』と新興写真ーモダニズムの日本ー
関連イベント情報
- トーク「新興写真とはなんだったか」
- 日時:2018年3月17日(土) 14:00~16:00
- パネラー:谷口英理(国立新美術館 学芸課美術資料室長)、松實輝彦(名古屋芸術大学准教授)、光田由里(美術評論家)
- 司会:藤村里美(東京都写真美術館学芸員)
- 定員:190名(整理番号順入場/自由席)
- 会場:東京都写真美術館 1階ホール
- 入場料:無料、要入場整理券 (当日10時より1階ホール受付にて整理券を配布)
- トーク「『光画』について」
- 日時2018年4月22日(日) 14:00~15:30
- 講師:飯沢耕太郎(写真評論家)
- 定員:50名(整理番号順入場/自由席)
- 会場:東京都写真美術館 1階スタジオ
- 入場料:無料、要入場整理券 (当日10時より1階総合受付にて整理券を配布)
- 担当学芸員によるギャラリートーク
- 会期中第1・第3金曜日14時より、3階展示室前にて。
要展覧会のチケット(当日印)
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