フルサイズミラーレスを凌駕!?富士フイルムのミラーレス「FUJIFILM X-T3」
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キャノン、ニコン、パナソニックが35mmフルサイズミラーレス史上に参入し、競争がより激しくなったミラーレス市場。そんな中、35mmフィルムカメラのサイズ感にこだわり、APS-Cサイズのミラーレスと中判ミラーレスの組合せでは独自の路線を突き進む富士フイルム。ついに「FUJIFILM X-Pro3」が発売となった。しかし、ユーザビリティの高い「FUJIFILM X-T2」や「FUJIFILM X-T3」で正直迷ってる方も多いのではないか?
今回のSHOT ON FUJIFILMは、そんな「FUJIFILM X-T3」の実写レビュー!
「FUJIFILM X-T3」の新機能とは?「FUJIFILM X-T2」と性能を徹底比較!
センサーと画像処理エンジンが新しくなった「FUJIFILM X-T3」。やはり注目されているのは、Xシリーズ初となる裏面照射型のイメージセンサー。その恩恵は最低感度が下がり、高感度撮影にも強くなった点だろう。解像度もわずかであるが向上している。
こちらが「FUJIFILM X-T3」と「FUJIFILM X-T2」の比較表だ。
FUJIFILM X-T3 | FUJIFILM X-T2 | |
---|---|---|
有効画素数 | 2610万画素 | 2430万画素 |
イメージセンサー | 23.5mm×15.6mm X-Trans CMOS 4センサー (APS-Cサイズ) | 23.5mm×15.6mm X-Trans CMOS IIIセンサー (APS-Cサイズ) |
画像処理エンジン | X-Processor 4 | X-Processor Pro |
ISO | 常用ISO160〜12800 (拡張ISO80、51200) |
常用ISO200〜12800 (拡張ISO50、51200) |
測光方式 | TTL256分割測光 マルチ、スポット、アベレージ、中央重点 |
TTL256分割測光 マルチ、スポット、アベレージ、中央重点 |
AF | インテリジェントハイブリッドAF(TTLコントラストAF/位相差AF) | インテリジェントハイブリッドAF(TTLコントラストAF/位相差AF) |
連写 | 最高約20コマ/秒(1.25Xクロップ時 最高約30コマ/秒) | 最高約14コマ/秒 |
連続撮影可能枚数 | 可逆圧縮RAW36枚、非可逆圧縮RAW34枚、JPEG79枚 (1.25Xクロップ時 可逆圧縮RAW35枚、非可逆圧縮RAW33枚、JPEG60枚) |
可逆圧縮RAW28枚、非可逆圧縮RAW25枚、JPEG42枚 |
ボディ内手ぶれ補正効果 | 手ぶれ補正付きレンズで対応 | 手ぶれ補正付きレンズで対応 |
動画 | DCI4K/4K(400Mbps) | 4K(100Mbps) |
メモリカード | ダブル SDカード | ダブル SDカード |
ファインダー | 約369万ドット 0.5型有機ELファインダー | 約236万ドット 0.5型有機ELファインダー |
モニター | 約104万ドット 3型 3方向チルト式タッチパネル付きTFTカラー液晶モニター | 約104万ドット 3型 3方向チルト式TFTカラー液晶モニター |
撮影可能枚数 | 最大約400枚 (オートパワーセーブON、GF63mmF2.8 R WR使用) |
最大約400枚 (オートパワーセーブON、GF63mmF2.8 R WR使用) |
内蔵フラッシュ | 外付けフラッシュEF-X8(付属) | 外付けフラッシュEF-X8(付属) |
通信機能 | WIFI、Bluetooth | WIFI |
大きさ | (W)132.5mm x (H)92.8mm x (D)58.8mm | (W)132.5mm x (H)91.8mm x (D)49.2mm |
重量 | 約539g(バッテリー、メモリカード含む) | 約507g(バッテリー、メモリカード含む) |
画質面では変化はあまりない!?「FUJIFILM X-T3」のファーストインプレッション!
「FUJIFILM X-T3」は解像度が2610万画素になったからといって「FUJIFILM X-T2」より解像度が劇的に上がった印象はあまりない。ただ裏面照射型のイメージセンサーの採用によって最低感度がISO160に下がった。これにより「FUJIFILM X-T2」ではISO800からしか使えなかったDR400が「FUJIFILM X-T3」では、ISO640から使えるようになった。
また「FUJIFILM X-T3」はモノクロ調整モードやカラークロームなど「FUJIFILM X-T2」には搭載されていない機能が一部搭載。モノクロ調整モードでは冷黒調(-9)から温黒調(+9)までモノクロ表現の可能性が拡張され、カメラのみで様々な写真表現が可能となった。
ちなみに新たに発売となった「FUJIFILM X-Pro3」は、さらに新しいフィルムシミュレーションやモノクロモード、トーンや明瞭度の設定なども追加される。これが同センサーと画像処理エンジンを持つ「FUJIFILM X-T3」に追加アップデートされるかどうかは現時点では未定。これまでの富士フイルムのアップデートの傾向では新製品の性能を旧製品に追加するアップデートは行われていない。
AF性能が向上!進化した「FUJIFILM X-T3」の画像処理エンジンX-Processor 4
画質面ではあまり大きな変化を感じなかった「FUJIFILM X-T3」だが、画像処理エンジンが変わったことでAF機能や連写機能は「FUJIFILM X-T2」と比較するととても大きな変化を感じた。特に「FUJIFILM X-T2」では動作のぎこちなさが目立った顔・瞳検出や、連写時のブラックアウトなどは大幅に性能が改善されている。
「FUJIFILM X-T2」ユーザーである筆者が「FUJIFILM X-T3」に買い換える理由があるとすれば、それはAFまわりの進化。特に「FUJIFILM X-Pro2」や「FUJIFILM X-T2」の第二世代は低照度でのAFが非常に弱い。それに対し、「FUJIFILM X-T3」は像面位相差AFの低照度限界が-1EVから-3EVへ。可動領域は100%と進化した。日常使いではあまり気にならない差ではあるが、決定的瞬間を捉えたい現場ではこれが致命傷になることも稀ではない。
こちらは「FUJIFILM X-T3」のプロモーションビデオ。もう一度性能をおさらいしてみよう!
Xシリーズでは唯一!「FUJIFILM X-T3」のプロレベルの動画性能。
こちらは「FUJIFILM X-T3」で撮影された映画とそのメイキングビデオだ。私たちが映画館で観る映画と遜色ないのが良くわかる。特に色表現に関しては、下手なTVドラマよりよっぽど綺麗だ。
ビデオグラファー向けの「FUJIFILM X-H1」のすぐ後に発売となった「FUJIFILM X-T3」はボディ内手振れ補正を除いてほぼ完全に「FUJIFILM X-H1」の性能を引き継いでいる。4K撮影に関して言えば、「FUJIFILM X-H1」を完全に上回る性能。そのため「FUJIFILM X-H1」の売れ行きがあまり伸びなかったと言われている。
また「FUJIFILM X-T3」では、4K/60P、10bitのHDMI出力とSDカード記録に対応。ハイブリッドログガンマ方式での動画撮影機能や「フィルムシミュレーション映像/F-Log同時出力」にも対応した。こちらの動画ではハイブリッドログガンマ方式での収録を紹介している。
手持ちでは使えない?想像以上にブレる「FUJIFILM X-T3」の動画撮影!
散々議論されていることだが、X-Tシリーズはボディをコンパクトにするためにボディ内手振れ補正を搭載してこなかった。写真撮影ではあまり気にならない場面も多いが、動画撮影の現場ではこの差が顕著になってくる。
そのため「FUJIFILM X-T3」で高画質な動画を撮りたい人は、ビデオ用の三脚とジンバル必須だ。ビデオ用の三脚に関しては、絶対に妥協しはいけないというのが定説。安価なビデオ三脚はパンニングの動き出しがガタついたり、動き滑らかではない。特にボディ内手振れ補正の付いてない「FUJIFILM X-T3」では、出来る限り滑らに動いてくれる三脚を用意したいところだ。
ちなみにフルHDなどあまり高画質な動画でなくても良い場合は、ビデオ編集ソフトにある電子手ぶれ補正でもある程度対応可能だ。
またジンバルに関しては、必須ではないが手持ち撮影を行いたい人には必要になってくるだろう。筆者がおすすめするのはドローンでトップシェアを突き進むDJI製のデジカメ用ジンバル「Roninシリーズ」だ。
こちらもプロの映像制作のメイキングだが、ボディ内手ブレ補正の搭載していない「FUJIFILM X-T3」でも三脚やジンバル(スタビライザー)を使用すればとても滑らかな映像が撮影できることが分かる。
FUJIFILM X-T4」と「FUJIFILM X-H2」は統合される!?2020年に登場する「FUJIFILM X-T3」の後継機!
ちなみにこれは噂だが、2020年に登場すると噂される「FUJIFILM X-T4」、「FUJIFILM X-T2」。一部のコミュニティでは、これらが統合されると話題になっている。
もともとビデオグラファー向けのX-Hシリーズ、フォトグラファー向けのX-Tシリーズという位置づけであったが、富士フイルムが想定してたほどこれらのカメラは棲み分けがなされなかった。
その理由で、2020年には「FUJIFILM X-T3」を少し大きくして「FUJIFILM X-H1」の剛性とボディ内手振れ補正を搭載したTとHが統合された「FUJIFILM X-T4」もしくは「FUJIFILM X-H2」が登場するという噂がでてきた。しかし、富士フイルムのマネージャーはX-Hシリーズの存続を明言しているそうなのでまだまだどうなるか分からない。
「FUJIFILM X-T3」におすすめ!必須レンズや専用アクセサリーを紹介!
最後にX-Tシリーズならではのおすすめレンズやアクセサリーを紹介。「VG-XT3」はX-ProシリーズやEシリーズ、Tシリーズの入門機とは違って拡張性があるのが魅力のひとつ。そのままでもコンパクトなミラーレスカメラとして使用できるが、拡張してプロ機として使用することも可能だ!
「FUJIFILM X-T3」ユーザーなら必需品!パフォーマンスが数段階向上する縦位置バッテリーグリップ「VG-XT3」
最初紹介するのは、撮影時間やカメラの性能を拡張してくれる縦位置バッテリーグリップ「VG-XT3」だ。縦位置バッテリーグリップはTシリーズとHシリーズのみにそれぞれ用意された拡張アクセサリー。
一見ボディが大きくなってしまうので必要ないと感じ方も多いと思うが、ミラーレス機の欠点である撮影枚数の問題を改善してくれる。ちなみに「VG-XT3」はバッテリー2個を単体で充電できるうえに、ACを繋いだ状態での撮影も可能なのでとても重宝する。
XFレンズの中ではトップクラス「フジノンレンズ XF23mmF1.4 R」!
Tシリーズでおすすめのレンズというわけではないが、Xシリーズの上位機で1番低価格でコスパの高い「FUJIFILM X-T3」では、その分レンズに力を入れたいとこ。
もちろんより早いAFなどを求める人には、WRのコンパクト単焦点シリーズや赤バッチの大三元レンズという選択もありなのかもしれない。しかし、他社のデジタルカメラに差をつけるという意味においても絶対に手に入れて欲しいのが「フジノンレンズ XF23mmF1.4 R」だ。
評判の良い「フジノンレンズ XF35mmF1.4 R」や「フジノンレンズ XF35mmF2 R WR」もとても良い描写をするのだが、解像感が落ちぎみの広角レンズで「フジノンレンズ XF23mmF1.4 R」のクオリティはずば抜けている。同焦点距離の「フジノンレンズ XF23mF2 R WR」と比較してもその差は一目瞭然だ。
携帯性、高画質を兼ね備えた「FUJIFILM X-T3」!
同じセンサーと画像処理エンジンの組み合わせでも、コンセプトによってさまざまカメラタイプが存在する富士フイルム。その中でも1番使う人を選ばないのがTシリーズのカメラ。もちろんカメラ初心者でもとても直感的操作できるし、使いこなせばプロ現場でも全く問題なく使用出来る。
唯一不安な点を挙げるとしたら、それは剛性。より大きな望遠レンズを使用したい人にはHシリーズがおすすめだが、そうでなければ「FUJIFILM X-T3」が絶対におすすめだ。
また「FUJIFILM X-T3」ほどの性能は必要ないと考えてる人には、「FUJIFILM X-T3」と同じイメージセンサーと画像処理エンジンをとうさいした「FUJIFILM X-T30」もおすすめだ。
富士フイルムはキャッシュバックキャンペーンなども頻繁に行なっているので、ぜひこの機会に「FUJIFILM X-T3」をチェックしてみてほしい!
「SHOT ON FUJIFILM」の一覧
- SHOT ON FUJIFILM #1「FUJIFILM X-Pro2」と「XF10-24mmF4」美術館で使ってみた!
- SHOT ON FUJIFILM #2 ダイナミックレンジを検証!「フジノンレンズ XF10-24mmF4」の撮影術!
- SHOT ON FUJIFILM #3 花の写真で徹底分析!「FUJIFILM X-Pro2」のフィルムシミュレーション!
- SHOT ON FUJIFILM #4 個性派必見!富士フイルムXシリーズで楽しむオールドレンズ!
- SHOT ON FUJIFILM #5 カメラ初心者に人気!富士フイルムのエントリーモデル「FUJIFILM X-T100」
- SHOT ON FUJIFILM #6 中判デジタルの魅力!「FUJIFILM GFX50R」ファーストインプレッション!
- SHOT ON FUJIFILM #7 フルサイズミラーレスを凌駕!?富士フイルムのミラーレス「FUJIFILM X-T3」
- SHOT ON FUJIFILM #8 フジノンレンズ「XF35mmF1.4」と「XF35mmF2」を徹底比較!
- SHOT ON FUJIFILM #9 スナップシューター必見!唯一無二のデジタルカメラ「FUJIFILM X-Pro3」
- SHOT ON FUJIFILM #10 美しきボケ!「フジノンレンズ XF60mm F2.4 R Macro」実写レビュー
- SHOT ON FUJIFILM #11 「FUJIFILM GFX 50R」でフルサイズ!?-50mmオールドレンズ編-
- SHOT ON FUJIFILM #12 「FUJIFILM GFX 50R」でフルサイズ!?-35mmオールドレンズ編-
- SHOT ON FUJIFILM #13 「FUJIFILM GFX 50R」でフルサイズ!?-85mmオールドレンズ編-
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- SHOT ON FUJIFILM #17 フジノンレンズ「XF23mmF1.4」と「XF23mmF2」を徹底比較!
- SHOT ON FUJIFILM #18 「フジノンレンズ GF45mmF2.8 R WR」実写レビュー
- SHOT ON FUJIFILM #19 「フジノンレンズ XF27mmF2.8 R WR」実写レビュー
- SHOT ON FUJIFILM #20 「フジノンレンズ「XF33mmF1.4」と「XF35mmF2」を徹底比較!
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